脊柱管狭窄症でも「積極的に歩きましょう」

脊柱管狭窄症は文字通り、腰の脊柱管が狭くなりそこを通る神経を圧迫して痛みを生じます。しばらく歩いていると、太ももからひざ下にかけてしびれ痛みがでてきて足が前に出なくなる。これが間欠跛行という脊柱管狭窄症に特徴的な症状です。座って少し休むと症状は軽減します。

大体の人は歩いてシビレが出ることに不安を感じるようになり、「無理して歩かないように」という事になりがちです。

「無理のない範囲で歩く」ことすら減ってしまい、そして徐々に元気がなくなってしまいます。

大事なのは、シビレや痛みをこわがらずに、自分ができる範囲で歩いてみる。ただしシビレや痛みがでてきたら、そこでいったん休憩してもとにもどるか確かめるようにしましょう。

脊柱管狭窄症は、「歩いたらいけないのか?」というと決してそうではありません。むしろ「今日はどのくらい歩けたか」ということを、自分でモニターすることが重要なのです。

シビレや痛みを怖がって歩かなくなったら、次第に足の筋肉が弱ってきて本当に歩けなくなってしまいます。

脊柱管狭窄症で間欠跛行が出るときは「歩いてはいけない」と思いこんでいる患者さんは多いのですが、それはまちがいだと思います。

毎日、歩いてみましょう。そしてどのくらいの距離でシビレや痛みがでてくるかよく観察することが大切です。

以前は300メートルでシビレが出ていたのに、最近は1キロメートル歩いてもシビレを感じない、ということであれば症状が良くなっているから続ければいいし、逆に、前は100メートル歩けていたのに、50メートルでしびれるようになってきた、というのなら、症状が進んでいるので、今後の治療を再検討しなければいけません。

加齢に伴って狭窄した脊柱管は、もとのように広がることはありません。しかし症状はいいときと悪いときと波があるのが普通で、ほとんど症状がなくなってしまうことだってあります。神経の痛みの特徴です。

「狭窄はかわらないのに、なぜ症状がよくなったり悪くなったりするの?」とよく聞かれます。狭窄がかわらなくても症状には波があります。

同じ程度の狭窄でも症状のない人もいれば、ある人もいるのです。そこにはまだ解明されていない神経や血行が関係するメカニズムがあるのでしょうし、神経圧迫が強くなる体勢や角度によって症状が強くなったりします。

積極的に歩くことで、体幹の筋肉を維持することができ、次のステップへ繋げる事ができます。

これから起こるかもしれないことを気に病むより、今日できていることが明日も同じくできるように、自分のからだをモニターして管理することが大切です。もちろん、マッサージやストレッチ、体操指導の治療も並行して行うといいでしょう。

動いた分の体のケアはしっかりと行ないましょう。

患者さんからの質問で、『毎日、健康の為にウォーキングを1時間してるのに体がだるいのはなぜ?』とよく耳にします。

答えは単純です。終わってからの体のケアができてないからです。

体の『運動とケア』の関係性は『食事と歯磨き』によく似てると思います。

皆さんは食事を取られた後、歯を磨きますよね?いくら体にいい健康食を食べても、歯磨きを怠ったら虫歯の原因に繋がります。それと同じです。

健康の為に、ウォーキングをしても、その後のストレッチを怠ると、疲労物質が蓄積し、筋肉痛や筋炎、関節炎などの原因になります。

『じゃあ、歩くのやめた方がいいのか?』となる人もいますが、『虫歯が嫌だからご飯食べない』とはなりませんよね?

大事なのは、『運動とケア』は1セットだとゆう事です。『食事と歯磨き』が1セットであるのと同じで。

体のケアのことでお悩みの方は、きよた整骨院油山院まで、御問い合わせ下さい。